わふうの人が書いてます。

iOSアプリケーション開発、BLEのファームウェアとハードウェア試作のフリーランスエンジニア。

IoT雑感

IoTとか単語が盛り上がっているので、そういうニュースを見ると影響を受けて、自分が考えていることが変化していくと思う。なので、2015年3月3日の時点で、自分が何を考えていたかのメモ。

IoTって自分がしばしば目にするけど、なぜ話題になるのだろう? わからん。

世の中が動くときは、必ずお金の動きがそこにあるはず。なので、例えばものからデータを取り出すことができるようになったことが世の中を変えるとすれば、その流れは、データを取り出す、そこから意味を取り出す、行動に反映されるの1ループ。

つぎに、どんなものの何のデータ(質や種類)か、意味を取り出すのは誰か(データを生み出した人の端末、データを取得したネットワーク側、データを購入した何者か)、行動に反映する(購買の推薦、道順の提案、割引クーポンを提示する)。3つの段階それぞれに、主語と目的語と動詞、を当てはめて生み出される無数の組み合わせ、それらすべてがIoTと呼べる何かだろうし、その中の幾つかは、強烈なお金の流れを伴ってきそうな気は、なんとなくするといえばしそう。

  1. ニュースの話題が少なくて、取り上げやすいIoTという単語で特集を組むところが多い。

タイトルをみて買う買わない読む読まないを判断する人が多いならば、盛り上がっているならば、タイトルにIoTという単語を入れておきたい。
技術系の話題であれば、ネットワークに接続するものであれば、およそあらゆる話題をIoTという単語に結びつけて話ができる。なので、結びつけてしまえばいい。いろいろな媒体がそれをすると、自然と同期して、全体でなんとなく盛り上がり感がでて、さらにその流れが強まるフィードバックがかかる。

  1. モバイルのニュースに意味がなくなった。

iOSも登場して、新しいサービスやアプリケーションへの関心は、もうない。iPhoneそれ自体、新機種がでても薄い板の別種がでたのか程度でしかない。性能が向上して、初めて手にする人が多い時期は、どんなアプリケーションを使おうかと興味関心が高い。その時期であれば、新しいアプリを紹介して、その広告やインストール実績でお金を得ることもできた。だが、スマフォが日常になれば、いちいちゲームを探すのは、もともとゲームが好きな極めて一部だけに戻る。たいていは、リアルの人脈で、口コミでという流れに、戻るだろう。

  1. 前提が変化した。

スマートフォンが普及したので、データ収集するネットワークに常につながった、いわゆるエッジのデバイスが大量に世にあふれた。また、スマートフォンにアプリケーションを簡単に配布できるので、その普及した装置をインフラとしてとらえて、サービス展開もできるようになった。またAzureなどで機械学習がサービス化されて、データの蓄積とあわせて手軽に運用できるようになっている。

どこかのだれかしかできない特殊な技術だったり、技術自体は公開されても高度すぎて理解できなかったり、あるいは実行環境が高価すぎて、その環境を使いこなせる人の数が少なすぎて、誰か雇って業務として割り当てようにも人がいないとかだと、絵に描いた餅に終わる。また、競合他社も同じ状況だろうから、ちょっと試して効果を見たい程度のモチベーションだろう。そうすると、高価で希少ななにか、に投資する気にはならない。

BLE系を見ていても、センサーやスマートフォンという環境が整い、開発者も何万人単位でいる。いままで絵に描いた餅だった前提が、一気に崩れてる気がするので、もしも競合他社がひっそりそれを試して知見を蓄積していたら?と思えば、手を付けない理由が消えていく気がする。

  1. サービスだとネットワーク側にデータを蓄積することが価値にもなりそう

機械学習やら実行していくとなると、今後の変化にあわせて追従していくなら、フィルタしない生のデータを蓄積しておきたくなる。適当なクラウドサービスを使うとしても、バイト数でみて現実的に引っ越し可能な量を簡単に超える。だから、クラウドサービスを提供する側から見れば、適切な価格で他社にもある機能を同程度に提供しているなら、顧客は簡単には契約先を変えないだろうと思いそう。

サービス提供側も、十分なデータ量をもっているかが、サービスの提供の振る舞いにつながるだろうから、データは貯めるだろうし。

  1. 人間の習慣の変化。

スマフォの経路案内を見て移動するのが日常になってきているから、画面を見て行動するのが、習慣化していそう。また購買活動も画面を見て、気に入ったらその場で発注とか。

  1. IoTというけど先行事例はウェブ系、ただ参考にはならないか

データ収集がはじめから仕組みとして入っていて、ネットワークに接続していて、人の行動を変化させることで利益を得るなら、ウェブ系のあらゆるサービスはそれになる。開発投資も何年もされているから、IoTといえど仕組みはそこにありそう。ただ、成績評価の指数が、人間が何かを買う、人間がリンクをクリックする、人間が画面を見る、なので、その指標がIoTで同じように使えるか?は気をつけないと、仕組みが違うものを無理やりウェブの仕組みで理解したら、勘違いしかなさそう。

  1. 端末機器メーカ

IoTといって、スマートウォッチ(自称)を発表する端末機器メーカがたくさん出てきています。端末機器メーカは、より多くのハードウェアを販売すること、が本能です。そのために、外観デザインやスペックの高さ、あるいは価格の値ごろさをアピールします。

スマートウォッチ(自称)は、Androidなどが提供する通知の仕組みなどに対応することで、Androidのアプリ開発者が用途を開発して利用場面を提供してくれそうですから、ハードウェアだけで閉じこもれるので、手をつけやすそうです。また、端末機器メーカは売上の絶対値もですが、シェアが勝負です。競合他社が持っている商品ジャンルが自社にはないのは、売る本能からすれば恐怖になりそうです。

スマートフォンも、最初の1台が売れる黎明期、年々性能が高まり、その性能に合わせてより魅力的なゲームやアプリケーションが登場する成長期を超えて、いまではたいていの端末でたいていのアプリケーションは快適に動く、必要だから買うだけの成熟あるいは飽和期です。人とは違うものや、必要を超えたハイスペックなど、趣味性の高いものも出せば売れるでしょうが、それはパソコンの時代でも同じように、主流ではありません。

コモディティ化したパソコンの世界では、製造会社は残りませんでした。Dell、あるいはThinkPadを買収したLenovoのように、製造と販売とサポートを統合した会社が、たまたま製造をしていると見るくらいが良さそうです。

  1. 半導体関連

次の半導体のシェアを競う場面として、車載、そしてIoT系も話題としてはありそうです。

車載のキーワードを上げると、安全、事故回避、自動運転系があります。イメージセンサや高周波レーダーのセンサーデバイスからの情報を統合、事前に学習しているデータから危険性があると判断すれば、運転操作に干渉して危険度を引き下げる仕組みです。今の技術や半導体の製造費用が、実用範囲に入り話題になっているのだと思います。技術開発競争は進むでしょうから、基本、人間よりも信頼度は高くなるでしょう。

自動車の動力源が、電気であろうがガソリンであろうが、高度な電子回路が不可欠になります。電気であればモータの制御、ガソリンであっても高い燃費の実現には機械制御が不可欠です。それらの動力源、またブレーキを含めた操作など運転操作の基本機能を支えるために、半導体が不可欠です。その一方で、前に上げた安全装置あるいはカーナビやカーオーディオに人間の目に入るメータ表示など、より多くの台数を売るために、アプリケーションの魅力を高める必要も出てきます。

この組み方は、携帯電話の半導体は、アプリケーション・プロセッサと、通信を制御するベースバンド・プロセッサに分かれて開発されてきた歴史によく似ています。今までの携帯電話での半導体会社の競争と同じパターンを、なぞりそうです。

IoT系は、開発ツールなどを各社で足並みをそろえつつ、独自色を追加して行く感じでしょうか。マイクロプロセッサを販売するためには、開発環境、コンパイラ、そしてそれらに慣れた大量の技術者が必要です。独自のプロセッサコアでは、最後の大量の技術者が確保しづらいでしょうから、今のようにARMに集中する、ライセンス料が高くて払えない場面はMIPSも登場する感じでしょうか。

mbedというハードウェアを抽象化したオンライン開発環境に、各社のクラウドとすぐに連携する評価キットまで登場して、なにか動くものを作るならばスキルも理解すら必要がなく、手順にしたがいサンプルを動かして、ちょっと変更するだけで要望を満たせるまでになってきています。

どうやって半導体会社は儲ける気なのでしょうか。

ウェブ系の開発が参考になるかもしれません。パソコンさえあれば、基本ウェブサービスは開発できます。テキストエディタを開いて、JavaScriptを書いて、ブラウザで動かせばいいでしょう。Node.jsなどもありますから、サーバサイドをローカルで閉じて開発し切ることもできます。開発したものは、AWSなどに乗せてサービスとしてデプロイできます。サービスを開始するまでのコストは金額的にはゼロに限りなく近いです。

ウェブの世界で、開発キットで儲けているところはあるでしょうか。ありません。ウェブ系での儲けは、サービスを提供する側の売上、そしてサービスを提供するインフラを提供する会社の使用料を回収です。半導体自体はサービスが売れれば自動的に売れます。ネットと連携している土俵が同じなら、自社製品も他社製品も価格は同じで、IOやADCなどの周辺、あるいは静電気に強いとか、電源電圧範囲や消費電力、あるいはロジックブロックやアナログブロックを内蔵しているなど、マイコンとしての価値自体でうる、純粋に半導体での商売になりそうです。

  1. ハッカソン

そうはいっても、会社を作って事業となると、雇いたい人は、取りあえず動くものを一人完結で作れる人になりそうです。それは、人数が小さいほうが、やりとりの手間と時間を省けるので早い場合がある。トライ・アンド・エラーをするときには、一人もしくは数人程度の小さいほうが、変なトラブルを巻き込まず純粋に技術だけで動きやすい。など。

そんな人材は教育でどうなるものではなく、たいていは天然物なので、そういう人が反応しそうな面白そうなイベントを開催して、まずリアルな場面に寄せ付ける。そのうえで、フィルタリングをかけて、誰がどの程度できるのかをあぶりだして、雇用を持ちかけるとかに、ハッカソンは便利に使えそうです。