わふうの人が書いてます。

iOSアプリケーション開発、BLEのファームウェアとハードウェア試作のフリーランスエンジニア。

iOS8と雰囲気の世界

iOS8の発表を見ていると、雰囲気をキーワードにするとおもしろいと思ったので、メモしてみます。

2014年になって、O2O (Online 2 Offline)、ウエアラブル、そして身の回りのモノや現象がネットとリアルタイムで同期するIoT (Interne of Things)が話題になっています。スマートフォンの可能性がひと通り探索しつくされて、他社よりもよりユーザの目を奪う、ユーザの時間を獲得できる手段はなにかを求めているためだろうと思います。

雰囲気とは

辞書をひくと、雰囲気は、その場にかもし出されている気分やムード、または天体をとりまく大気のことを指します。ここでは、なーんとなくただよっているムードとでもしておきます。

雰囲気は、自分が感じ取るものと、自分が出す場合とがあります。雰囲気を感じ取ったら、それをそうだねと黙って感じ取るだけの場合と、なにかしらの反応を返す場合があります。

iBeaconは雰囲気そのもの

iOS7で新しいローケーション技術としてiBeaconが導入されました。これはiOSデバイスが常時Bluetooth Low Energy技術を利用したビーコンに反応する技術です。例えば、自社のアプリにビーコンの処理を入れておけばユーザが店舗に近づいたときに設置されたビーコンを検出して適切なタイミングで適切な通知を送れるため、O2Oの切り札として注目されています。

iBeaconは雰囲気そのものです。ビーコンが出す側、iOSデバイスが感じ取る側です。反応するのはビーコン検出を実行しているアプリケーションです。ビーコンが周囲に出している情報をiOSデバイスが嗅ぎ取ります。iOSデバイスは常時ビーコン検出をしていて、検出したビーコンが検出条件に一致すればそのアプリケーションに通知します。

アプリケーションがビーコンに反応して出せる反応は、iOS7では微妙です。iOS7はユーザが画面を見ることが前提だからです。たとえローカル通知でロック画面に情報表示ができても、iOSデバイスがポケットの中にあっては意味がありません。かといって音や振動で通知すれば、迷惑だと嫌われます。

iOS7は、ロック画面を表示した瞬間にビーコンを検出する、notifyOnDisplayというiBeacon独特のバックグラウンド検出モードがあります。これはiOSデバイス単体でかつユーザが画面を見る利用場面が前提のiOS7にあわせた、うまいモードです。

でも、これではちょっと不満です。

iWatchが使うだろうANCSは、雰囲気を伝えるもの?

実はiOS7にはApple Notification Center Service (ANCS)という機能が入っています。

これはiOSの通知情報をそのまま、Bluetooth Low Energyで、周辺デバイスに流す仕様です。雰囲気メガネがこれを使って実装されています。

iOS5から導入されたCoreBluetoothフレームワークで、iOSアプリケーションは任意のBluetooth Low Energyデバイスと直接通信ができるようになりました。このおかげでガジェットを販売するベンチャーがたくさん誕生してきたのです。

しかし、iOSの通知情報はiOSアプリケーションからは取得できません。それはiOSだけが知っている情報です。このANCSは周辺デバイスにその通知情報をたれながす仕様です。発売が噂されるiWatchのように、ウエアラブルと呼ばれるジャンルのデバイス、ユーザが直接身につけ続けるなにかのための仕様なのでしょう。

ANCSも雰囲気を醸し出す技術です。通知情報は、iCloudからくるものや、アプリケーション、あるいはiBeaconに反応したアプリケーションが出す通知があります。それらの通知情報はユーザが持っているiOSデバイスに一度集約されて、そこからANCSで周辺デバイスに通知されます。

クラウドや周辺環境を含めた雰囲気的な通知情報を、一度iOSデバイスが嗅ぎ取り集約して、ANCSデバイスに中継する流れです。

iBeaconの登場と同時にANCSなデバイスがあれば、おもしろかっただろうにと思います。実際にはiWatch的なデバイス自体がBLEを搭載しているわけですから、iBeaconの検出であればそのデバイス単体でできてしまうでしょうから、ANCSはいらないのかもしれませんが。

iOS8と雰囲気

HealthKitは、Bluetooth Low Energyなどの生体情報をiOS自体が取得して集積するサービスです。iWatch的なデバイスは、いまさら腕時計といわれちゃいますが、健康とかロギングしちゃいます、心拍のゆらぎで疲労度とかチェックできますとなると、身につけておく理由づけができるから、毎日身につける習慣付けになるんだろうなって思っています。

いまさら、うでどけい、とふつー思いますよね。メインはANCSの通知系サービスの習慣付けかもしれませんけど、電池をバカ食いしてあんまり実用でないとしても、最初の身につける習慣付けまでの撒き餌さとしては、ありなんだろうなと。

HomeKit。これはSiriの音声コマンドでいろいろ操作ができるようになるものなんですけど、iOS8でSiriが常時稼働になるんです。さすがに既存のiOSデバイスでは電池消費量がでっかすぎるでしょうけど、音声検出用の超低消費電力回路は発表されているので、次のiPhoneあたりはハードが対応しているのかもしれません。あるいは、家に常設する新しいタイプのデバイスを出してくるか。

こういう流れを見ていると、雰囲気というキーワードでみてきましたけど、ユーザがいちいち画面をみるって不自然でしょう? と思えてきます。実際街なかでスマフォ片手に歩いている人とかを見かけますけど、不自然です。車運転している人すらいて、危険すぎます。

もう意識しなくても、虚空に向かって話をすれば、ソーシャルメディアの投稿も、メールの送受信も出来る程度に雰囲気的な世界になるんだろうなって思います。

そのとき、ユーザの活動時間の争奪戦の勝者は、どこになっているんでしょう。アプリで差別化できるとは思えません。だって、画面を見ること自体が、不自然な世界なのですから。勝利要素として、iWatch的なハードウェアを持っていることだけは、確実だと思います。

最後にここまで書いといてなんなのですが

感触が雰囲気的なものに移行していくと思うので、ソーシャルメディアとかゲームとか、今の時点で見逃せない視点だと思って書きだしたんですけど、

まじめに書こうとすると、テンションあがらなくて、ものすごくつまんないことしか書けないです。