わふうの人が書いてます。

iOSアプリケーション開発、BLEのファームウェアとハードウェア試作のフリーランスエンジニア。

大垣第4回iBeaconハッカソン

第4回iBeaconハッカソン

iBeaconは、Apple社がiOS7で導入した位置と近接検出技術です。
iOS:iBeaconについて
昨年12月に初めてのハッカソンを開催してから4回目を数えるまでになりました。
ハッカソンは、”ハック”と”マラソン”を組み合わせた造語で、開発者やデザイナが集まり集中的に共同作業をするイベントを表す言葉です。

第4回目を数える大垣iBeaconハッカソンは、「図書館をハックしよう」をテーマに情報科学芸術大学院大学[IAMAS]の附属図書館を舞台に開催されました。

Facebbok iBeaconハッカソン4のイベントページ

これまでのハッカソンは1日のイベントでしたが、4回目は初めて1泊2日のハッカソンとなりました。年度初めの4月1日から2日という参加しづらい時期でしたが30名弱が参加されました。

参加者は、実際の図書館とその利用者や司書の動きを観察し、インタビューを実施してその場に適したアイディアを出して、それに合わせたビーコンの設置およびアプリケーションの開発を行い、デモンストレーションをするという、高密度に詰め込んだ過酷なハッカソンでした。

自分たちでビーコンの設置から行うという実務的でビーコンの本質を理解しなければクリアできない設定でしたが、参加者の方々のレベルと理解度が高く素晴らしいプレゼンテーションとデモンストレーションがおこなわれました。

第4回目もビーコンは(株)アプリックスから提供を受けました。

プログラム

ハッカソンは4月1日から2日の1泊2日のプログラムでした。1日に観察とアイディアスケッチを行い、その夜は懇親会、翌2日に実装およびプレゼンテーションを行います。

4月1日

  • 13:00〜14:00:イントロダクション
  • 14:00〜16:45:エスノグラフィー(民族誌調査)
    • 利用者およびスタッフの動きを観察(可能なら参与観察)
    • 観察を元に気づきをチームごとに集約して分析
    • 図書館長およびスタッフへのインタビュー
  • 17:00〜19:00:ビーコン設置体験
  • 19:00〜19:30:軽食
  • 19:30〜21:00:アイデアスケッチ
  • 21:00〜23:00:懇親会

4月2日

  • 09:00〜12:00:実装
  • 12:00〜13:00:昼食
  • 13:00〜14:00:体験
  • 14:00〜15:00:まとめ、解散

イントロダクション

イントロダクションのプレゼンテーション資料です。

チームのプレゼンテーション

Aチーム

iBeaconで図書館をもっと楽しく、がテーマです。

図書館は、真面目、静かというイメージがあります。司書の方々にインタビューをすると、書籍の購入にどう予算を割り当てるかなどの泥臭くリアルな業務がそこにはあります。図書館に来た方に、こんな書籍はどうでしょうとレコメンデーションをしても拒否されるものは拒否されます。そこで、俺の司書、私の司書。ゆうこさん、まさのりさん。のイメージをたてました。

ユーザは図書館のアプリケーションをインストールしているとします。

入館時にアプリケーションは入り口に設置されたビーコンに反応します。図書館のサービス対象は、例えばその都道府県に住んでいる人が対象であったりと、図書館ごとに異なります。そこで図書館に入った時点で、その図書館の登録証があるか/ないかで、アプリケーションの振る舞いを2つにわけます。

登録していればその利用カードをアプリケーションが表示します。図書館ごとに発行されるカードを持っていなくてもiPhoneにまとめておいて、その場でカードが出てくるという体験です。もしも登録をしていなければ、自分がその図書館の利用対象者かどうかを判定します。利用対象であれば登録案内を表示して、初めて利用する方の登録手順を聞いて登録作業をするストレスと司書の方の登録作業の手間を軽減します。

館内に入ると、カーリルのサービスに登録している自分の読みたいと思った本と館内の蔵書を照合して、自分が読みたかった本がどこにあるのかを教えてくれます。

書架には分類コードが振られていますが、一般利用者にとってはその分類はわかりづらいものです。
アプリケーションには本の表紙を画像リストで表示します。

また知りたいことはわかっていても、そのテーマの書籍はいくつもあったりします。
どの本も同じように見えるとき、どれがわかりやすのか? と思います。
それらの本を読んだ人でないとわからないことや、その図書館で読んだ人達の評判をピックアップして推奨をしてくれます。

Bチーム

チームBは、ひらけごま、学生とかが秘密の質問を答える場面を想定しました。

図書館はいろいろな人が利用するイメージがありますが、今回のハッカソンの図書館はIAMASに関係する人が特に利用する図書館です。(情報科学芸術大学院大学[IAMAS]の附属図書館は、岐阜県に在住の方であればどなたでも利用できる図書館です。閲覧および貸出には利用者登録が必要です。)

そこで関係する人があえて入館する仕組みとして、入り口においたビーコンに反応して、アプリケーションは”おまえは誰だ?”という問いかけを出してきます。例えば、小林先生の今日の服は何色だったか?のように、IAMASにいる人ならばわかる質問を投げかけてきます。

Cチーム

Cチームのタイトルは、検索するアプリ、そーとしょーと。です。

図書館内での行動を鍵にして、蔵書や書籍の検索結果をフィルタリングして、手元のiPhoneで目的の図書を見つけられる利便性を提供します。ユーザが検索するアクションをなくし、必要な情報をフィルタリングします。課題がでているならばその課題に関する書籍を提示するなど、利用シーンに合わせた提案をします。

例えば、哲学の分類の書架に行くと、その書架にある書籍を一覧で表示します。ここまでは単なる一覧表示です。課題が出ているなら、課題の内容は同じものだろうから前年度で一番借りられた図書が適切だろうなどと推測して貸出ランキング表示をおこないます。アマゾンへのリンクを表示してもいいでしょう。

Dチーム

Dチームは、誰もがHappyになれる図書館。です。図書館が好き、小説の棚を歩いて、ふと見つけた本を読む体験から、つなぐ、図書館、自然にレコメンドといった単語を取り入れられています。

ストーリーは、70歳のリタイアした老人編、です。仕組みは、事前に興味のあることを登録しておきます。図書館のビーコンに反応してiPhoneがおすすめの書架の棚を表示します。iPhoneは行動履歴を追跡していて、自然なタイミングでつなぐ本をレコメンデーションします。

例えば、この方の孫が興味があるだろう本があれば、その本を表示して、孫に会いに行くような人をつなぐ場面を作ります。

Eチーム

Eチームは、書架の光る図書館、です。
司書に注目をされました。図書館を観察して気がついた、図書館内での現在位置がわかりにくい、どの方がスタッフかを知らない、またリアルタイムの返却状況を知りたいなどを取り上げています。

本について聞きたくても図書スタッフがどこにいるかが分かりません。そこでスタッフの方にビーコンを持ってもらいます。スタッフのビーコンに反応して本棚の再度が光るので、どこにスタッフがいるかが利用者からすぐに分かります。

ハッカソンを振り返って

チームのプレゼンテーションやデモンストレーション、またハッカソンへのツッコミやまとめは、あの会場で話したとおりです。振り返ってみると、これまでのハッカソンで得られた知見をフィードバックしているつもりだったのですが、私自身のビーコンはこう使うものだよねという見方が必要以上の影響を与えてしまったのではと、少し反省をしました。

これまでの4回のiBeaconハッカソンを開催してきた動機なども、あの場で話したものが全てです。これが最終回となると思いますが、ビーコンがあるモバイルな環境で、皆様がそれぞれに活躍されることをと思います。

謝辞

会場の手配またハッカソンの企画および運営は、IAMAS 准教授 小林 茂さん、そしてトリガーデバイス佐藤さん、情報科学芸術大学院大学[IAMAS]の附属図書館の館長をはじめとするスタッフの方々の尽力と協力によるものです。

トリガーデバイスは 近づくだけで美濃観光案内 近距離通信規格を用いスマホに のビーコン設置とアプリケーション開発も担当されています。今回のハッカソンでビーコンの振る舞いを確認するアプリケーションも提供を頂きました。

このような時間と場を設けていただいたお二人に、また資材や場所を提供いただいた(株)アプリックス、(株)ACCESS、岐阜県の担当者の方々、そして参加された皆様に、重ねて感謝いたします。