わふうの人が書いてます。

iOSアプリケーション開発、BLEのファームウェアとハードウェア試作のフリーランスエンジニア。

PassKit雑感メモ

Pass Kit 技術利用の予測

これは

6月13日に作成した、PassKitの技術概要から、iOS6が登場する2012年9月後半からの、動きの勝手想像。
PassKitについては、プログラミングガイドを参照

クライアントにメールで送ってたのだけど、ふっと見つけたので、ここに公開。

要点

iOSをプラットホームとして、電子メール、ウェブ(URL)、アプリから、ユーザにカードを提供する仕組み。

ビジネスなモデルは、i-mode。コンテンツを提供するインフラ。時代が違うのは、ユーザに直接かつリアルタイムに働きかけ行動を制御できる、チケットという概念を利用した、コンテンツとノーティフィケーションな代物。そのカードの提供には、Appleへの手数料はかからず、カード情報は、提供者自身のサーバから提供する。強いリアルタイム性が利用できる。

ユーザに広告チラシを渡して、それを所持し続けてもらえる感じ。その広告チラシ、メンバーズカードを通して、通知や提案ができて、それらがデバイスIDでヒモ付されている。

概念として、通知専用のウェブアプリをユーザヒモ付でワンクリックインストールする仕組みと理解すれば、応用の発想がしやすいだろう。

ユーザが、スマートフォンを持っていれば自動的に提案がくる、自動機械になる大きな転換点。もう、検索したり、操作したり、能動的なわざわざやらねばならない行動は面倒なだけな、強い方向性の提示。所持しておけば後は自動的に快適なものを提供する、糸口としてのモバイルなデバイス。

技術的には:

  • ビジュアルなカードを通知する、ノティフィケーション
  • 提供者は、自前のRESTfulなウェブサービスを通じて、JSON+画像をアーカイブ、電子署名した情報を、提供する
  • URLにはデバイス識別子が含まれる(デバイスの個別識別が可能)
  • 提供者は、パスをユーザのデバイスに、挿入、更新、削除、ができる
  • 扱いは、アプリへのノティフィケーションと同様。Appleに支払う手数料は発生しない。

Appleが提案する利用場面:

  • (航空券などの)チケット、クーポン、メンバーズカード
  • ユーザへの行動の催促、あるいは制御:(お店など)位置近接、(搭乗や上映)時間

ブレスト

  • こんなサービス提供しているところ、今までなかった?
    • インフラ的に提供しているとこは、しらない。Grouponとかが業態近いけど、メール保存のいちいちクリックでウェブなチケット表示?
  • アプリでもできたよね?
    • 自社アプリで同様のことはできた。アプリのインスト不要で、URL踏めばチケットなのが、違い?

ぱっと思いつく感じ、どんな感じ

  • 毎月、おすすめ商品写真がかわるメンバーズカード
    • 美容院の担当の方、予約可能時間が分かる、ワンボタン予約機能付きメンバカード
    • 先着100人限定クーポン
      • 100人きたら、クーポン消滅。もしくは、有効期限が翌日に伸びる。
  • キャンセル待ち予約チケット
    • キャンセルが出たら予約確定させます?な表示が出るチケットとか
  • 中古本売り買いだと
    • メンバーズカードー>買取価格をポイント化で10%アップ。
    • 購入した履歴にあわせた、在庫ありのおすすめ画像をカードにアップデート表示。限定キャラ絵とかもいいよね。
    • 買って売るユーザには、適当なタイミングで買取の提案してもいいかも。
  • チケット会社へのインパクト
    • 個人にチケットヒモ付により、自動的な転売屋の排除。

動き

対応する会社

  • POSなシステム (チケット管理システムとして、ウェブとアプリとその運用を必要とする)
  • チケット会社(ぴあ、セゾン)
  • イベント参加なウェブ会社 (ATND)
  • プリペイド発行会社

ギーク

  • 6月末には、ウェブサービスの基本ライブラリとサンプルアプリコードを使いこなすだろう
  • NDAで外には出せないので、社内やうちわで評価するだろう

技術手段な会社

  • Parse.comなどのノティフィケーションの代行サービスは、PassKitの代行サービスを提供するだろう。
  • iOSのPassKitを使いやすく、また同時にAndroidに同様なサービス提供できる形で、かつiOSのPassKitを一般の人が使えるウェブサービス会社が登場するだろう。
  • PassKitの代行会社は、ユーザの行動履歴を手にするだろう。ビックデータから、いかに適切にかつ好まれる提案ができるか、高い解析能力とセンスがあるところが、大きな成長を遂げるだろう。

機器メーカ

  • バーコードに限らず、汎用の画像を表示できるので、液晶画面のその表示を読み取ることで、既存のPOSを利用できるだろう
  • システム自体に組み込むことは容易なはずだが、iOSに必要なウェブサービスまでを開発/運用する能力はないだろう。→ 外注もしくは外部委託

特需?

  • 既存のメンバーズカード発行会社が、組み込むには。富士通とかあのあたりのものに増設。システムを分離すればいいから、難易度は低いが、動きは遅いだろう。ー> 食い込むチャンスかも
  • ビックデータでユーザの行動履歴分析のフラグが立っているから、NTT系列あたりが、システムごと移行でしかければ、楽かも
  • ヤマダ電機が、自社ポイントでゲーム、自社のポイントを仮想のゲームに投入して引当金を現金化させず、かつユーザを自社に惹きつけ留めようとするところは、利用価値、ありそう。

チケットなサービスの移り変わり

Grouponがサービス提供をするだろうが、後発のウェブサービスのみにしぼった後発の会社の登場で、衰退するだろう。
自身の店のチケットを発行する、低価格でだれにも使いやすいウェブサービスが登場するだろう。それは、iOSおよびAndroid(独自アプリ)を通じて、パスを発行し、またアップデートをするだろう。その手数料はとても安く、Grouponに支払う手数料分を、さらに割引に使うことが可能になるだろう。
ウェブサービス提供者は、デバイスを個別に識別するIDにひもづけられた行動履歴を入手するだろう。それは、より的確なクーポンの提案を可能とし、ウェブを見ない人に、消費活動を引き起こすだろう。

Googleは対応しない

Googleは対抗しないだろう。
PassKitが提供するクーポンは、極めて低価格になったチケット発行と管理コストでういた広告コストで、さらなる割引を可能とする。これは、ユーザに魅力的な広告だが、しかしウェブサービスを通さず、ユーザに直接届く。チケットが作る市場は、ローカルの流通に、入り込むだろう。
これは、Googleが欲しいが、手に入れられない市場だろう。だが、もしも、広告手数料を収入とするGoogleが参入するとすれば、iOSのプラットホームで3rdパーティが提供するウェブサービス自体を含めて、Androidで、提供することになるだろう。しかしそれは、Androidに露骨な利益を誘導する自社サービスをいれることであり、端末メーカはそれを許さないだろう。

開発特化な会社としてのやり方は

技術:汎用。最初の切り込み方向はi-mode向けのシステム会社がたどったような感じだろう。サーバやコンテンツのアップデートをサービス提供。ただし、ユーザの行動履歴が取れるので、その分析をする/しないで、本質i-mode時代とは違うものになれる。ただ、それがチケットなサービスから切り込めるかどうかは、知らない。最適チケット発行で食い込んで、そのうち、これいいじゃんと気づかせて、本社のカードなシステムに食い込む感じだろうけど。

囲い込み:弱い。立ち上げの開発コスト。たぶん、プロトなら2週間x6人。ウェブとアプリ開発者+ディレクタ構成で。1000万はかからないイメージな、むちゃ安。だから、どこもやるだろう。iOS6 NDAがとけた時点で、外に出るんだろうけど。システム自体は、いちどやったら、初期立ち上げの手間があるから、最初にやって、囲い込んだもの勝ちかしら。

Android向け開発:とりあえず独自アプリで同じチケット環境提供でやればいいだろう。Androidは無視はできない。アプリでAndroidのほうの、囲い込みにもなるし。Googleが本気でやれば、半年で実装して出すだろうけど、その時はそちらを利用に切り変えればいいくらい。

雑記

2010年にAppleが出したConnect Ticket+、パテント。
http://www.patentlyapple.com/patently-apple/2010/04/apple-introduces-us-to-a-new-itunes-concert-ticket-system.html

”クラウド チケット”で検索すれば、いろいろ出てくる。やることは、おんなじだよな。費用が、初期10万、月額〜、とか、かなり属人的に消耗戦な課金。
おそらく、初期導入費用ゼロで、使った分だけ課金な商売をやったところが、勝つのかな。